名庭園を散歩してみよう!~金沢・兼六園~

柿生 亜実
2018.08.16

兼六園の看板

はじめに

水戸の偕楽園、岡山の後楽園と共に日本3名園に数えられる兼六園。6つの優れた景観(六勝)である宏大・幽邃(ゆうすい)・人力(じんりょく)・蒼古(そうこ)・水泉(すいせん)・眺望を兼ね備えていることから命名されました。

もともとは金沢城の外庭であった兼六園。ミシュラングリーンガイドで3つ星を受けた、金沢を代表する観光地です。

雪吊りライトアップ

兼六園の歴史

兼六園は、加賀藩前田家の5代綱紀(つなのり)から13代斉泰(なりやす)まで、約160年かけて完成しました。

兼六園には、3代利常の依頼で造られた辰巳用水から水が引かれています。5代綱紀の時代に蓮池御殿が造られたのが、兼六園のはじまりです。

11代治脩(はるなが)は、那智の滝をイメージして、霞ヶ池から瓢池(ひさごいけ)へと流れ出る翠滝(みどりたき)を造らせました。

治脩に人工的とダメ出しされ、やり直しを命じられた庭師。那智の滝の雄大さや自然の素晴らしさを再現するため、大きな石を上から落下させて積み上げ、水量も増やしました。そのため、翠滝には滝壺がありません。

翠滝が完成した1ヶ月後には、夕顔亭が完成。床の間の壁に夕顔のすかし彫りがあるため、明治以降にこの名前に変わりました。

11代治脩は出家していたのですが、歴代の藩主が早く亡くなってしまったため、還俗(げんぞく)して藩主となったそうです。

12代斉広(なりなが)が建てた竹沢御殿は現在残されていませんが、庭園の一部が七福神山として残されています。七福神山は、七福神に例えた石が置かれていることからその名がつきました。

13代斉泰(なりやす)は、母・真龍院のために、竹沢御殿の材料を使って成巽閣(せいそんかく)を建てます。同じく斉泰が造った霞ヶ池(かすみがいけ)は、近江八景をイメージして造られました。池に浮かぶ蓬莱島のモデルは、琵琶湖にある竹生島(ちくぶしま)です。亀の形に似ているため亀甲島という別名もあります。

 

兼六園の特徴について

金沢城の外庭ということもあり、江戸時代には防衛拠点となっていたともいわれる兼六園。

栄螺山(さざえやま)は、もともと敵が来たことを知るために築かれた山なので、西側が城壁と同じような石垣になっています。また、山崎山は、江戸時代には砲台として使われていたという説も。霞ヶ池も非常用の貯水池として、役目を果たしていたのだとか。

当時の前田家は徳川家に次ぐ大大名だったため、何かと気苦労が絶えなかったようです。

兼六園の見どころ

兼六園を代表する徽軫灯籠(ことじとうろう)。琴に糸を張る琴柱(箏柱)(ことじ)に似ていることから、その名が付きました。2本の足の長さが違うところが美しいといわれていますが、実は兼六園に到着した後に1本が折れたそう。琴の形をした虹橋に立ち、徽軫灯籠と霞ヶ池をバックに写真を撮影するのが、定番です。

徽軫灯籠(ことじとうろう)

13代斉泰が近江の唐崎から種を取り寄せ、自ら植えた唐崎松。近江八景の1つで、冬に雪吊りされた姿が特に知られています。同じく13代斉泰が植えた根上がりの松は、根が伸びた段階で周りの土を掘っているため、大迫力の根を見ることができます。

根上がり松

雁行橋(亀甲橋・かりがね橋)は渡ると長生きするという言い伝えがありますが、石がすり減ってきたため、現在は通行不可に。黄門橋は、白山市にある吉野谷十勝の1つ・黄門橋をモデルに造られた橋です。

金城霊沢(きんじょうれいたく)は、金沢の名前の由来になった泉。13代斉泰が造った日本初の噴水もあります。

兼六園では、春はここでしか見られない兼六園菊桜や水戸藩から贈られた熊谷桜、初夏には六勝の1つ・曲水で、尾形光琳の絵のような燕子花(かきつばた)、秋には紅葉山という別名のある山崎山の紅葉、冬には雪景色、と四季折々に楽しむことができます。

噴水

まとめ

兼六園は日本を代表する庭園ですが、園内にある明治祈念の標(日本武尊像)の鼻の穴から空が見えると学校に合格できるというジンクスがあったり、茶店でだんごのはしごをできたり、庶民的な部分もいっぱいあります。

入園券があれば当日中ならば出入り自由なので、金沢城や金沢21世紀美術館、石川県立美術館などのはしごをする際に、通り抜けるのも良いかもしれません。

 

兼六園の詳細情報

住所:石川県金沢市兼六町1

開館時間:年中無休。3月1日~10月15日:7時~18時 (退園時間)

10月16日~2月末日:8時~17時(退園時間)

早朝無料開館:3月1日~3月31日:5時~6時45分、4月1日~8月31日:4時~6時45分、9月1日~10月15日:5時~6時45分、10月16日~10月31日:5時~7時45分、11月1日~2月末日:6時~7時45分

時雨亭:12月29日~1月3日はお休み。9時~16時30分 (最終入亭16時)

入園料:大人(18歳以上)310円、小人(6歳~18歳未満)100円

アクセス:北鉄バス 兼六園下バス停、広坂バス停、出羽町バス停下車

城下まち金沢周遊バス 兼六園下・金沢城バス停下車

兼六園シャトル 兼六園下・金沢城バス停下車

金沢駅からタクシーで約10分

この記事を書いた人

柿生 亜実
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