極上の「手もみ茶」をつくってみよう

yamashita
2019.05.05

はじめに

今年から作り手のいなくなった茶園を引き継いで管理しています。先日茶摘みをして製茶工場に持ち込み、残りの少しを自分で「手もみ茶」にして楽しみました。自宅でもできる「手もみ茶」の作り方をご紹介します。

 

 

茶葉の蒸し

摘み取った茶葉を沸騰した湯で蒸します。蒸し加減によって浅蒸し、中蒸し、深蒸し、特蒸し、極蒸しと分かれます。

浅蒸しは約20秒から30秒程度蒸したものです。中蒸しは30秒から40秒、深蒸しは40秒から60秒、特蒸しは90秒から120秒、極蒸しで140秒から160秒ほど蒸します。

蒸し時間の短いものはスッキリとした飲み口になり、蒸し時間が長くなるほどコクや味の深みが増すといわれています。

今回は深蒸しの60秒程度蒸してみました。

 

 

手でもみながら乾燥させる

蒸した茶葉は、手でもみながら乾燥させます。手でもむことで茶葉の水分をしぼり出して、乾燥しやすくします。また、もむことで茶葉の細胞膜を壊れお茶が出やすくなります。

 

葉ぶるい

蒸した茶葉を「葉ぶるい」して冷却します。

 

回転もみ

「葉ぶるい」の次は「回転もみ」です。この工程が最も体力を使います。「回転もみ」することで葉や芯部分の水分を外に絞り出し、茶葉全体の水分量を均一にします。「回転もみ」をしなければ、茶葉の先端部分だけが乾燥してしまい、次の工程「もみきり」で茶葉が砕けてしまいます。

 

もみきり

「もみきり」は茶葉を美しい針のような形にととのえる作業で、「手もみ」による製茶で最も難しい工程です。紙をよる要領で茶葉を両手で「もみきり」します。

 

こくり

「こくり」とは、「もみきり」して針のように細くなった茶葉をまっすぐにする工程です。

 

 

できあがった極上の「手もみ茶」を楽しもう

「手もみ茶」が完成したら、さっそく味わってみましょう。お茶をいれるお湯は一度沸騰させて、湯のみなどに注いで70℃から80℃程度まで冷まします。

旨みを味わいたいのであれば70℃程度、香りと渋みを味わいたいのであれば80℃程度のお湯がオススメです。

ちなみに旨みの強い「玉露」は50℃から60℃の湯を使います。

急須にお湯を入れて、1分ほど蒸らしてから湯のみに注いでください。

 

 

 

まとめ

本来は「焙炉(ほいろ)」という茶葉を熱して乾燥させる作業台の上で「手もみ」を行いますが、今回はないので天日干ししながら行いました。ホットカーペットのようなものを改良した「焙炉(ほいろ)」でも良いと思います。庭にお茶の木がある方は、ぜひお試しください。

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