多くの釣りの初心者さんが挑戦する「サビキ釣り」。コマセというまき餌を行い、周りの魚を寄せて釣る釣り方です。揃える道具も少なく、簡単にたくさんの魚が釣れる釣り方として人気があります。サビキ釣りでの人気ターゲットはアジやサバですが、他の種類の魚もたくさん釣れます。今回は、サビキ釣りでよく釣れる外道「ウミタナゴ」を美味しく食べる方法をご紹介します。
サビキ釣りは釣れる魚種が豊富!
以前、初心者さんが挑戦しやすい釣りとしてサビキ釣りについて記事にしました。
サビキ釣りでは、時間と針のサイズ、深さ(棚)がポイントになります。時間は朝夕のマヅメを狙うのが基本です。
魚が見えているのにあまり釣れないというときは、針のサイズが合っていないのかもしれません。針のサイズを下げると途端に釣果が上がるということも多いため、針のサイズを変えてみましょう。
針のサイズを合わせたら、仕掛けを落とす深さを変えながら魚がよくかかる場所を探してみましょう。
0.5号~1.5号という小さな針があれば小さな魚も逃さない!
サビキ釣りは簡単に釣れるというだけでなく、釣れる魚の種類が豊富という点でも人気があります。人気ターゲットはアジやサバですが、ガシラやフグ、チャリコ(真鯛の稚魚)、カワハギ、時にはボラやカマスなども釣れます。
ウミタナゴってどんな魚?
(左)ウミタナゴ(右)チャリコ
ウミタナゴもサビキ釣りの外道としてよく釣れる魚です。ウミタナゴは、日本全国に生息している大変メジャーな魚です。
「タナゴ」といえば、淡水魚のイメージが強い方も多いかもしれません。見た目はよく似ていますが、タナゴとウミタナゴは全く別の魚です。タナゴは最大でも10cm程度のコイ目の淡水魚、ウミタナゴは最大30cmにもなるスズキ目の海水魚です。
ウミタナゴは胎卵生とよばれる、お腹の中で卵がかえり稚魚の状態で子どもを生むという特殊な魚です。
そのため、メスの魚をさばくとお腹の中にたくさんの稚魚が入っていることがあり、文字通り魚(ギョ)っとすることがあります。
ウミタナゴはマズイって本当!?
ウミタナゴは美味しくない、マズイと評されることがあります。夏のサビキ釣りでたくさん釣れたのに、さてどうしようかと悩んだことがある方も多いのではないでしょうか?
たしかに旬の時期ではないウミタナゴは旨味が少なく、身も水っぽいという特徴があります。ウミタナゴの旬は冬から春にかけての時期であり、サビキ釣りのハイシーズンである7~9月とは正反対です。そのためサビキ釣りで釣れたとしても、「ウミタナゴはあまり美味しくない魚」として釣り人からは喜ばれず、海へ返されることが多いものです。
夏のウミタナゴは「なめろう」がおすすめ!
食味が良くないとされる夏のウミタナゴですが、調理法によってはたいへん美味しく食べられるのは、あまり知られていません。
夏に釣れたウミタナゴは、ぜひなめろうで召し上がってみてください。そのおいしさに驚くこと間違いなしです!
サビキで釣れたウミタナゴを外道として扱うのは、もったいない話です。
なめろうは簡単に作れるので、ぜひチャレンジしてみてください。
ウミタナゴのなめろうの作り方
【材料】
新鮮なウミタナゴ、大葉、青ネギ、ショウガ、味噌、好みで白ごまや卵黄
【作り方】
新鮮なウミタナゴは、頭を落として内蔵を出します。うろこを落として3枚におろし、皮を引きます。
大葉と青ネギを細かく刻みます。生ショウガはすりおろしますが、面倒な場合はチューブのショウガでもOKです。
さきほどおろしたウミタナゴの身を大まかにザクザクと切り、ネギと大葉、ショウガを混ぜたら包丁でたたいてミンチ状にします。
ある程度ミンチ状になったら、少量のお味噌を加えて包丁で練り混ぜたら完成です。好みで白ごまや、卵黄を乗せてもOKです。
お酒の肴に、白ごはんのお供に最高です!
ウミタナゴは夏でも美味しく食べられる!
夏のサビキ釣りで外道として扱われることの多いウミタナゴですが、簡単に釣れる上に、群れで泳ぐ習性があるため1匹釣れるとたくさん釣れる可能性が高いというメリットがあります。美味しく食べる方法さえ知っておけば、サビキ釣りでウミタナゴが釣れてもガッカリ感がありません。むしろ「よし、今晩は美味しいなめろうだな!」と嬉しくなるはずです。
夏にウミタナゴが釣れたら、ぜひ一度なめろうをお試しください!