「丸目でちっちゃくて可愛い車の代名詞」
日本でも古くから人気があり、車好きであれば一度は聞いたことがある「ミニクーパー」という車ですが、実はミニクーパーという名前は人の名前が由来ということはご存知でしょうか?
そこで、今回はミニクーパーの歴史をご紹介します。
ミニの誕生は1959年
出典:https://clubmini.jp/775
ミニは1959年にイギリスの自動車会社のBMC(British Motor Corporation)が中東戦争のガソリン高騰対策として開発したのがきっかけで誕生しました。
初代のミニはアレック・イシゴニスというギリシャ生まれのエンジニアで、後に世界中で名を知られるようになったミニを開発した功績が認められ、イギリス王室からナイトの称号を与えられました。
彼が開発したミニは2000年に販売を終了するまでに約530万台ものもの販売実績を記録しています。
ミニ・クーパーの由来はレーサーのジョン・クーパーから取ったもの
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現在でもミニのことを「ミニ・クーパー」と呼ぶことがありますが、「クーパー」という呼び名はミニの名をレース界で有名にした、ジョン・クーパーの名前にちなんでいます。
ミニはもともとコンパクトで高燃費な車として開発されましたが、レースでは軽快なハンドリングから「ゴーカートフィーリング」と呼ばれ、注目を集めるようになりました。
有名人がきっかけでミニが有名に
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車体がコンパクトで軽量、高性能なミニは当時の革新的は車だったためなかなか認められず販売が低調していた時期がありますが、そのミニに人気の火が付くきっかけになったのは、各有名人が愛車として使用し始めたのがきっかけです。
ビートルズメンバーやデヴィット・ボウイ、エリック・クラプトンといったミュージシャンや、ポール・スミスなどのデザイナーからイギリス王室のエリザベス女王といった人までもがミニに乗っていました。
ミニは決して順風満帆ではなかった
世界各地で売られ、特に日本で根強い人気を誇っていたミニでしたが、決して販売が好調であったとは言えませんでした。
1970年代はミニを生産していたBLMCの業績は低迷し、70年代後半から90年代初頭にかけては生き残りを図るものの、80年代にはミニのブランドはローバー社のものとなったため、20世紀のミニは「ローバー・ミニ」と呼ばれています。また、80年代日本ではミニブームが起こり、ミニはなんとか生きながらえています。
今での日本で人気のミニのグレード「クーパー」は90年代に日本市場がローバー社に掛け合って復活させ、世界中で販売されることになります。
現在はBMW傘下のミニ
ミニの人気は90年代に徐々に上がってきたものの、ローバー社の他車種は不振が続いていたため、1994年にBMWの傘下になり、2000年には「ミニ」ブランドだけを残し、他のブランドは売却してしまいました。
2001年に発売されたBMW MINIは従来のデザインを踏襲しつつもBMWの技術が投入され、信頼度が大きく向上し、BMW MINIは徐々に人気を取り戻していきます。
BMW MINIは日本国内では2002年から発売されました。
まとめ
ミニの歴史を振り返ってみると決して順風満帆とは言えないことがわかります。しかし不遇を経てきたミニですが、最終的にBMWに買収され、今でも「ミニ」ブランドとして根強い人気があるため、ブランドの強さを物語っています。
時代とともに細かい改良が加えられ、少しでも古いミニに乗り続けていたり、新車を旧車にアレンジして楽しむ方もいるため、こらからもミニの歴史は続いていくことでしょう。