食欲旺盛でウキフカセ釣りやサビキなど、さまざまな釣りシーンで外道として釣れるアイゴ。
毒魚としても知られているため、釣れたらがっかりする方も多いのではないでしょうか。
釣りの外道の定番毒魚のアイゴですが、地域によっては高値で取引されることもあります。
今回は、釣れたアイゴを美味し食べる処理についてご紹介します。
実は美味しい毒魚「アイゴ」とは
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アイゴは食欲旺盛で、沿岸部にある岩礁帯や堤防から1年を通してよく釣れる魚ですが、ハイシーズンは7月以降の真夏です。
沿岸部にある岩礁帯や堤防からよく釣れます。
産卵を終えると荒食いするため、時期や場所によっては、アイゴしか釣れないという声もあがるほど。
成長すると40cm程度にまで大きくなりますが、好んで食される地域では、やや小型のアイゴに高値がつく傾向があります。
毒魚として知られるアイゴですが、処理に気を付ければ刺身や塩焼き、干物などでとても美味しく食べられます。
アイゴのトゲには要注意!
アイゴの毒はトゲにあります。トゲは背びれ・尻びれ・腹びれについており、両側に毒腺があります。
アイゴの毒性は強く、トゲに刺されると激しい痛みが走ります。数時間から、場合によっては何日も続く場合もあります。
魚が死んだ後でもトゲの毒性は消えないため、死んでいるからといってむやみに障るのは危険です。
刺されたときは?
アイゴのトゲに刺されると強烈な痛みがありますが、アイゴの毒は魚毒に多いたんぱく質毒であるため、熱に弱い性質があります。
刺されて傷むときは、少し熱めのお湯に患部を浸すと痛みが軽減されやすくなります。
アイゴをさばいてお刺身に
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アイゴは、その見た目からは想像できないほど美味しい魚です。
白身でしっかりと歯ごたえがあり、特に秋に釣れる脂ののったアイゴのおいしさは格別です!
アイゴを捌くときのポイント【1】
アイゴを捌くときは、生きている状態からすぐに神経締めにするか、その場で捌くことが欠かせません。
アイゴは「バリ(小便)」という異名を持っています。これは傷みが早く、身にアンモニア臭がまわりやすいためです。
アイゴを捌くときのポイント【2】
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アイゴを捌くときの1番のポイントといっても過言ではないのが、トゲの処理です。
アイゴを締めたあとは、トゲに触れないように気を付けながらヒレごと根本からカットします。
ヒレは堅さがあるため、包丁よりもよく切れるキッチンバサミで切るのがおすすめ。軍手やビニール手袋をはめていても貫通するような鋭いトゲなので、取り扱いには十分注意してください。
前述したように、死んだあともトゲに毒が残るため、釣れたその場で捌くときにはトゲを放置するのは危険なのでやめましょう。
アイゴを捌くときのポイント【3】
アイゴを食べたことがある方で、とても臭かった印象がある場合は、内臓の処理に問題があったのかもしれません。
アイゴの内臓が身に触れると、臭みが移って取れません。
捌くときは一般的な魚と同じように三枚おろしにできますが、内臓を傷つけないよう慎重に行うのがポイントです。(とはいえ、釣れた場所、そのアイゴの食性によっては磯臭いときもあります)
一度食べたらやみつきになるおいしさ
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アイゴは処理を怠らなければ、基本的にはとても美味しく食べられる魚です。
その食感と旨みに魅了され、鯛よりも美味しいと評価する人も珍しくありません。
一度おいしく食べられたら、外道だからといってリリースするのがもったいなくなること間違いなし!
トゲに気を付けて、ぜひ捌いて食べてみてくださいね。