気温が低くなってくると、魚全体の活性が下がり、釣りもオフシーズンに突入します。冬場、船に乗らずに釣りを楽しむ場合は、海上釣り堀や穴釣りがおすすめです。しかし、北風の吹く中、無理をして釣りに出かけると風邪を引いてしまう可能性も。気温が低いオフシーズンは、釣り場情報を集めたり、釣り魚の研究をするほか、釣り具のお手入れに力を入れてみてはいかがでしょうか?今回は、初心者さんでも簡単にできる、スピニングリールのお手入れ法をご紹介します。
まずは専用グッズを揃える!
リールのメンテナンスには、リールメンテナンス専用のオイル・グリスが必要です。オイルはラインローラーやローラークラッチなど、リールの「回転」に作用する部分に使用し、グリスは駆動ギアやベアリングなど金属同士がこすれ合う部分に注油し、金属が摩耗してしまうのを防ぎます。オイルもグリスもノズルが細く、細かな部分にしっかりと注油できるものを選ぶことがポイントです。
シマノ「リールメンテスプレー(セット) 」SP-003H 1,900円
画像出典:シマノ公式サイト
オイルやグリスを手に入れたら、リール分解に必要なドライバーや、汚れをふき取るための布などを用意します。
いざ、メンテナンス!
メンテナンスをするにあたり、オイルをどこに注入するかという順番に、細かな決まりはありません。ラインローラーからスタートしても良いですし、ドラグノブを外すところからスタートしてもOKです。今回は、ドラグノブを外すところからスタートしてみます。
ノブをしっかりと持って回していくと、簡単に取り外せます。
汚れている部分が見つかったら、柔らかい布や、毛羽立ちの少ない拭き取りが出来るペーパータオルなどでふき取ります。ドラグノブが取り外せたら、本体も軽く引っ張るだけで外すことができます。
汚れがキレイに拭き取れたら、グリスやオイルを塗りましょう。
ハンドル部分も取り外せる部分は取り外してオイルやグリスを塗り、メンテナンスの後しっかりと締め直しておくと、操作性が格段に上がります。
画像はドライバーでハンドルを取り外していますが、最近のリールや高価なリールは、ねじ込み式のハンドルが多いものです。ねじ込み式の場合は、ハンドルを反対方向に回すだけで簡単に取り外せるようになっています。
基本的なメンテナンスで注油する部分は以下のような箇所です。他にも不調に気づいた部分がある場合は、チェックしておきましょう。
・ラインローラー・スプール軸・ドラグ・ベール・ハンドルの内側、すき間
あとは、外した順番通りにきちんと組み立て直すと基本的なメンテナンスは完了です。
日ごろのメンテナンスは真水で水洗いが基本
専用のオイルやグリスを使ったメンテナンスは、釣りに行く度にできればそれに越したことはありませんが、手間と時間がかかってしまいます。一般的には3~5回の釣行に1回程度で十分だとされています。そのため、日ごろ釣りから帰ったらしておかなければいけないお手入れがあります。どのようなものでしょうか?
海釣りでは、ラインについた海の塩や波に打たれた時の塩がリールに入り込んでしまい、帰宅後も放っておくと、リールが錆びてしまいます。リールの寿命を伸ばすためにも、高価でないリールでも、日ごろからきちんとお手入れしてあげることをおすすめします。
画像出典:pixabay
日ごろのメンテナンスはズバリ「水洗い」です。ロッドからリールを外し、流水でしっかり塩を洗い流しておくことが重要です。リールを水洗いする際には、水が内部に入り込まないように、しっかりとドラグノブを締めておくことがポイントです。ハンドルも外さず洗います。しっかりと洗えたら、中に水を残さないように、日影でしっかりと乾かしておくことも大切です。
定期的なメンテナンスでリール長持ち!
定期的にしっかりとメンテナンスしてあげることで、リールを長持ちさせることができます。釣りの最中のトラブル予防にもつながるため、少し面倒ですがお手入れをしておきましょう。特に冬場の寒い時期は、無理して釣りに行って風邪を引いてしまうよりも、自宅でのんびりとお手入れをして、春の釣りを楽しみにするのもおすすめです。