ゴルフそのものの発展と密接に関わっているドライバーの歴史を時代ごとにご紹介していきたいと思います。
15世紀~17世紀【木製クラブの時代】
ヘッド素材:パーシモン(柿の木)やヒッコリー
シャフト:木製またはスチール
名器:MacGregor Eye-O-Matic
中世~近世(15世紀~18世紀)
この時代のゴルフは、「貴族の遊び」でした。
主にゴルフをプレイしていたのは、スコットランドやイングランドの王侯貴族や富裕層で、有名な記録としては、スコットランド王ジェームズ2世が1457年に「弓の練習を妨げる」としてゴルフを禁止したなどの記録が残っております。
19世紀(産業革命~ビクトリア時代)
この時代になると中産階級もゴルフに参加し始めます。
産業革命で中流階級が台頭し、余暇の概念が生まれこと、また鉄道網の整備で郊外のゴルフ場にアクセスしやすくなったことが要因と考えられます。
20世紀初頭~1950年代(アメリカを含め世界中に普及)
ゴルフが紳士の嗜みからステータスへ
この時代では、アメリカでの普及が1番大きかったと考えられます。
名門カントリークラブが各地に誕生していきます。(オーガスタやぺブルビーチなど)
またコーポレートゴルフ文化の始まりであったとも考えられます。(ビジネス接待など)
象徴的な人物として、ボビー・ジョーンズ(アマチュアの英雄)やウォルター・へーゲン(プロの先駆け)などがいます。
1960年代~1970年代前半
テレビ・メディアが広めたプロゴルファーのヒーロー像
この時代ではまだ木製ヘッドのクラブが主流ながら、技術革新が進行。
プロゴルファーがTVに登場し人気が高まります。
スター選手として、アーノルド・パーマー(カリスマ)や、ジャック・ニクラウス(黄金の熊)などがいます。
メタルウッド誕生【1979~1990年代前半】
ヘッド素材:ステンレスなどの金属系
革命:TaylorMadeが最初のメタルウッドを発売(1979年)
名器:TaylorMade Pittsburgh Persimmon、Ping Eye2 Driver
テーマ:「革新と大衆化の始まり」
技術革新がプレイヤーを変えた時代
1979年にテーラーメイドが初の金属製ウッド(ステンレスヘッド)を発売したことにより技術革新が大幅に進みます。
1980年代にはゴルフクラブが「より飛び」「より優しく」進化、中上級者だけではなく、初心者や女性ゴルファーも参入しやすくなりました。
それに伴い、プレイヤー層が変化しました。
サラリーマン:景気好調(バブル期)により、企業接待や福利厚生でゴルフが大人気
中年層:退職後の趣味、あるいは社交の一環として広く定着
若年層:少数派だが、ジュニア育成の取り組みも始まる(タイガーウッズ世代の前兆)
女性:レディスゴルフウェアの流行、女性向けクラブの開発も加速
スターの登場により、「見るスポーツ」に
スター選手の台頭により、多くのファンが増え、「する」だけではなく「見る」スポーツに変化していきます。
アメリカ:ジャック・ニクラウス、グレッグ・ノーマン、フレッド・カプルスなど
日本:青木功、中島常幸、尾崎将司など
次回は、1995年~現在までのドライバーとゴルフの歴史をご紹介致します。